2年目の飛躍を胸にキャンプで汗を流す酒居
「2年目のジンクス打破」へ、
酒居知史は制球力向上を掲げて石垣島での春季キャンプに臨んでいる。昨季は8月から先発を任され5勝と安定感が光ったが、オフから「このままではダメ」と言い続けてきた。厳しいプロの世界、成長を続けなければならないことは自身が一番分かっている。
ルーキーイヤーを振り返っても「たまたまな部分も大きかった」と謙そんする。まずは1年間を通して先発ローテーションを守るため「強い体づくり」にも取り組んできた。たくましさを増した体で、春季キャンプでは技術面にも目を向け、「捕手が欲しいところに投げられるように」と制球に磨きを掛けている。
井口資仁新監督の方針で、第1クールからシート打撃を行うなど実戦漬けの日々。アピールは始まっている。海外FA権を行使してメジャー挑戦を目指していた
涌井秀章の残留が決定したものの、井口監督は「そこ(涌井)を脅かす選手が出てきてほしい」と若手たちへ奮起を促した。酒居が一気に先発ローテーションの柱に名乗り出る可能性も十分だ。
オフには約5年間交際していた一般女性と結婚。12月に挙式し、新婚旅行ではハワイを訪れた。大体大時代から支え続けてくれた愛妻のためにも「先発ローテーションを守ることが一番大きなところで、それがかなえば必ず2ケタ勝利を挙げないといけない」と今季への思いを新たにしている。一回り成長した姿で、2度目のシーズンを迎える。
写真=高塩 隆