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広島・高橋昂也 左腕不足の救世主に/スタートダッシュを決める

 

開幕先発ローテ入りが期待される高橋昂


 宮崎・日南キャンプでカープ若手投手のアピール合戦が展開された。緒方孝市監督はリーグ3連覇達成のカギに投手陣の充実を掲げ「フレッシュな選手が1人でも多く出てきてほしい」と経験の少ない選手を一軍メンバーに多く招集。中でも序盤、高卒2年目左腕の高橋昂也が、評価を上げることに成功した。

 第1クールはフリー打撃に登板。この時期は仕上がりの早い投手が有利とはいえ、威力ある直球で打者を差し込んだ。そして第2クールは実戦形式のシート打撃に登場。打者13人を2安打に抑えた。昨シーズンMVPの丸佳浩を外角直球で見逃し三振。侍ジャパン常連の菊池もフォークで三ゴロに打ち取った。このパフォーマンスに緒方監督も「良かったのは高橋昂也」と名前を挙げた。

 公式戦は一軍未経験の19歳も手応えがあった様子だ。

「スライダー、フォークとか変化球でもカウントが稼げた。真っすぐの走りも良かったほうだと思う。この調子でいきたい」

 好調を維持し、11日の紅白戦でも3回無失点。18日の中日との練習試合ではピンチを背負う場面もあったが、再び3回無失点に抑えた。

 埼玉・花咲徳栄高時代は横浜高・藤平尚真(現楽天)、履正社高・寺島成輝(現ヤクルト)、作新学院高・今井達也(現西武)とともに「高校ビッグ4」と称された。プロ1年目の昨年はファーム日本選手権で勝ち投手に。オフは直球の質と制球力向上に取り組んだ。ゆったりしたフォームから投げ込むキレのある球筋が魅力的。「アピールして一軍に残りたい」。左腕が不足気味のチーム事情も、高橋昂を後押しする。

写真=BBM
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