2年目の一軍デビューを目指すアドゥワ
高卒2年目右腕の
アドゥワ誠が、一軍抜てきされた春季キャンプでアピールを続けた。
序盤のフリー打撃登板などでは制球が安定しなかったが、そこから急激な成長曲線を描いてきた。
紅白戦を含む実戦でもまずまずの内容を示し、進化を証明したのは2月26日のシート打撃登板だった。2イニング、打者6人を封じる完全投球。
丸佳浩、
鈴木誠也といった主力を抑え込んだ。
「変化する球が効果的で球数も少なくいけた。手応えはあります」と納得の表情。
畝龍実投手コーチは「評価できるね。長いイニング、短いイニング、いろんなところで使える」と期待をかけており、一気に開幕一軍への可能性が開けてきた。
父がナイジェリア人で、196センチの長身。昨年は一軍での登板はなく、ファームでも防御率10.36ながら、シーズン終盤に好調で秋季キャンプのメンバーに選出された。
今季から右打者相手にも投げ始めたチェンジアップと、ナチュラルに動く直球が武器。変化の理由は本人も「分からないです」と苦笑いだが、バットの芯を外す投球につながっている。
キャンプ最終日には
緒方孝市監督から名前を呼ばれ、
高橋昂也らとともに「監督賞」を手渡された。
「期待を込めてもらったのだと思う。キャンプではいいところも悪いところもあった。これからも1試合1試合やっていくだけ」
結果と内容が問われるサバイバルを勝ち抜く覚悟だ。
写真=BBM