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ロッテ・酒居知史 1年目の夏の輝きを再び/夏男の季節

 

酒居は先発ローテの救世主となれるか


 ルーキーイヤーの昨季、酒居知史は「大好き」と語る夏以降に先発としての地位を確立した。中継ぎでの登板は4月からコンスタントにあったが、初先発は8月4日の楽天戦。チームは敗れたものの8回1失点の好投を見せた。先発ローテーションに入ったその後は5勝1敗と、ロッテの夏以降の反撃を支えた。

 今季も先発陣の一角として期待を受け、開幕ローテーション入りは早くから決まっていた。開幕3戦目の楽天戦(ZOZOマリン)で初登板初白星を挙げたが、6回途中4失点。その後は不安定な投球が続き、4月末を最後に二軍行きに。ストレートは140キロそこそこにとどまり、防御率は7点台。井口監督には「ベース盤の上で勝負できていない」と評された。本人も「自分しか信じてあげられないのに、投げる球に疑心暗鬼だった」と二軍で自分を見つめ直した。

 戻ってきたのは6月17日の巨人戦(ZOZOマリン)。勝敗こそつかなかったが6回1失点の好投でチームのサヨナラ勝ちに貢献(2対1)。最速は148キロをマークし、「4月よりも納得のいく球を投げられた」と自信を取り戻した様子だ。

 京都・龍谷大平安高時代、3年の甲子園予選は4強で散り、「夏には悔しい思い出もある」と話す。一方でプロ1年目の昨季は大活躍。「4月の過去はもう変えられないので、どう挽回するかに集中している」。ロッテはここまで先発のコマ不足が顕著だったが、酒居が夏を前に先発ローテ定着を果たせば、上位が見えてくる。

写真=BBM
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