新人最多の6勝をマークしている田嶋。ヒジ痛で登録抹消中だが、リ・スタートを切れるか
1年目から早くもチームの主力として結果を残しているのがドラフト1位左腕の
田嶋大樹だ。6月17日の
DeNA戦(京セラドーム)では、両リーグ新人最速の6勝目を挙げるなど、ローテーションの一角として十分な働きを見せている。
ルーキーが今季の目標に掲げるのは、2ケタ勝利と新人王。そのどちらも射程圏内に収めている。
活躍を支えているのは、柔軟な思考と高い修正力だ。
「フォームは決まった形を作らない」と話すように、試合や対戦する打者、自分の調子などを見極めて最善のフォームで投球。実際に6勝目をマークした同戦では、初回の2人目でセットポジションの投球が安定すると思い、フォームを変更した。
田嶋は「同じやり方で勝ち続けられるとは思っていない」と臨機応変な投球を心がけている。
プロのレベルや環境などは、今まで経験したことがないほど過酷なものもあった。6月10日の
ヤクルト戦(神宮)は「経験したことがない」と振り返るほど雨が降りしきる中で行われ、足場が悪いマウンドに苦しみ4回途中8失点。屈辱的なKOとなった。それでも「糧にしないといけない」と立ち直る強さも見せつけた。
6月27日にはヒジ痛のため出場選手登録を抹消。体力的にもチーム的にも夏場から厳しさが増すため、今後を見据えての早期措置だ。万全の態勢を整え、2ケタ勝利、新人王に向けリ・スタートしたい。
写真=早浪章弘