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広島・中村奨成 打率は低いが光るプレーも。地に足つけて奮闘中/ルーキー中間報告

 

ファームで経験を積む中村奨成


ルーキー6人全員が一軍デビューを果たしていない状況で、ドラフト1位入団の中村奨成はファームで経験を重ねている。ウエスタン・リーグでのスタメン出場はここまで捕手と指名打者。代打や代走での途中出場も多い。打率は2割ラインを前後しているが、光るプレーは随所に見せている。

同リーグ開幕戦となった3月17日の中日戦(ナゴヤ)では七番・指名打者での出場。6回の第3打席では内野安打ながら初安打が出た。「まったく緊張しなかった。あれはサードゴロ。ラッキーです」。三塁手がゴロの処理をもたつく間に俊足を飛ばした。

同24日のオリックス戦(舞洲BS)では公式戦初アーチ。一軍経験豊富な左腕・松葉から左越えソロを放った。4打数4安打の活躍。伝え聞いた緒方監督も「いいこと。どんどんそうやって経験して、自信にしていってもらいたい」とうなずいた。6月22日の同戦(由宇)での3号2ランも松葉からだった。

広島・広陵高3年夏の甲子園で1大会個人最多6本塁打を放った。打撃に注目が集まるが「一番は守備に自信がある」と言い、ここまで盗塁阻止率は.259(7月3日現在)とまずまず。盗塁を決める足も魅力だ。

入団時は将来の目標にトリプルスリーを掲げた。今は地に足をつけて着実に階段を上がっている。今季は高卒2年目の選手が活躍するなど、カープには若い力が台頭する土壌があるだけに、予想より早く一軍デビューする姿が見られるかもしれない。

写真=BBM
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