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DeNA・バリオス “獲得しておいてよかった”と思わせる助っ人右腕/いぶし銀の輝き

 

前半戦最後の先発となったのが、7月9日の中日戦(横浜)。勝ち星はつかなかったが、5回2失点と粘った


 球団幹部は「獲得しておいてよかった」と胸をなで下ろしている。今季ケガ人が相次いでいるDeNAで、BCリーグ富山から加入したエディオン・バリオスの貢献度は成績以上と言えるだろう。

 もともとキャンプでは外国人枠の保険的な立ち位置にいた。それが開幕前にウィーランドが右ヒジ痛で離脱すると、開幕先発ローテーション入りして3度の登板で2勝をマーク。ウィーランドの復帰や野手のソトの活躍にともない、4月21日の登板を最後に二軍降格の憂き目にあったが、6月にはロペスの故障で空いた外国人枠に起用され、不安定な先発陣の中で出色の安定感を誇っている。

 白星にこそ恵まれていないが、6月26日の阪神戦(横浜)では嶺井博希とのバッテリーでチェンジアップとフォークボールの縦変化を絶妙に使い分け、6回一死まで1人の走者も許さない快投。翌週7月4日、巨人戦(東京ドーム)でも5回までパーフェクト投球を演じた。

 かつて関西独立リーグ、神戸サンズで日本のキャリアをスタートした苦労人。ソフトバンク時代の2015年に日本タイ記録の17試合連続ホールドをマークした150キロ超の速球はないが、富山で先発に転向、1年間ローテーションを回った経験が投手としての幅を広げている。
「下積みがこのような結果につながってうれしい」とバリオス。日本に籍を置いてから8シーズン目。J-POPを口ずさみ、その語学力はすでに通訳いらずだ
写真=大賀章好
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