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ヤクルト・山田哲人内野手 最高の一歩目を目指して/足で魅せる

 

バットも好調で、走塁との相乗効果も生まれている


 この男の足は、チームの勝利に直結する。山田哲人は7月22日現在で、セ・リーグトップの22盗塁を記録しており、昨季の14盗塁をすでに上回っている。今年の目標に2年ぶり3度目のトリプルスリー(シーズン打率3割以上、30本塁打、30盗塁)を掲げる山田哲。その目標を達成するためにも、後半戦戦スタート直後でこの盗塁数は順調と言える。

 今季、山田哲の足が特に光ったのが4月8日の巨人戦(神宮)だ。この試合で2盗塁し、9試合で7盗塁を決めたのだった。「どん欲に走ろうと、シーズン前から決めていた。スタートを切れたら常にいこうと思っている」と山田哲。今季から広島を2連覇に導いた河田外野守備走塁コーチが、チームに加わった。「いろいろな引き出しがあって、それを教えてもらっている」と、捕手についてだけでなく、投手のクイックや状況判断など塁上での考え方を学び、好結果につなげているのだ。

 その上で「一歩目を踏み出すためには、構えが重要になってくる」とスタートを切る前の準備の重要性を認識している。山田哲の場合、投手によって構えを変え、より速く一歩目を出せるように考えているという。今季、チームが目指す野球は、スモールベースボール。なにもバントをして、1点を取るというものではない。数少ないチャンスをしっかりとものにするというものだ。そしてそのチャンスを作るのが背番号1。巻き返しへ、山田哲の足がより重要になってくる。

写真=井沢雄一郎
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