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ヤクルト・星知弥投手 つらいリハビリ中に支えとなった大切な存在/わがチームの速球王

 

不安だったという速球も取り戻した


 この男の直球は、衰えていなかった。星知弥が7月4日に出場選手登録。昨年10月、疲労骨折をした右ヒジの手術を受けてから、リハビリを経て一軍の舞台に戻ってきた。そこで見せたのは、昨年よりも力強い直球。最速156キロ右腕はケガを乗り越え、「去年よりも空振りが取れている。真っすぐは良くなっていると思う」と少なからず手応えを感じている。

 ドラフト2位で入団した昨季は24試合に登板し4勝7敗、防御率4.73。チームは最下位に沈んだが、存在感を示した。だが、ヒジにメスを入れることを決断。リハビリ中は「練習がきついとかではなくて、ゲームで投げられないという精神的なきつさがありました。一軍の試合を見ていると、一軍で投げられない悔しさもあって」とモチベーションを保つことが大変だったという。

 支えとなったのが今年1月に結婚した、舞夫人の存在だ。献身的に支えてくれる愛妻からは、いろいろな方向から野球を考えるようにアドバイスを受け、前を向くことができた。さらに、高津二軍監督らにフィジカルについても学び、吸収。だが、1カ月半ほど前まで「どう投げてもスピードが出ない。本当に術前ぐらいまで戻るのか」と不安があったという。

 そんなときも「(夫人が)いてくれたおかげで、頑張ることができました」と最高のパートナーの存在が復活を後押ししてくれた。現在は、中継ぎとしてチームを支える右腕。後半戦からは、強化された直球で強打者をねじ伏せる。

写真=湯浅芳昭
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