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阪神 原口文仁 四番、捕手、代打すべてをこなす/ユーティリティーの輝き

 

代打で高打率を誇る原口。チームにプラスになる働きをしたいと、捕手での活躍も目指している


 勝負強さには定評がある。シーズン後半の原口文仁は、「代打の切り札」として目立っている。

「チームに1つでも上を目指すという気持ちがあるので、結果を求めていきたい」

 かつては、川藤幸三真弓明信八木裕桧山進次郎らが「代打の神様」といわれてきた。その系譜を引き継ぐかのような働きをみせる。

 例えば8月14日の広島戦(京セラドーム)、代打で同点打を放ったが、この時点での代打打率は5割(34打数17安打)で驚異的だった。

 金本監督が「バッティングはしぶといし、集中力を感じる」というように、ここ一番での打撃は頼もしい。

 プロ9年目の苦労人。もちろん、原口自身は、そのポジションに甘んじることなく、常に攻守に働き場を奪い取る構えでいる。

 今季の原口は、昨年コンバートを受け入れた一塁ではなく「ゼロからのスタート」「自分の責任」といって捕手に再挑戦を試みた。

 6月26日DeNA戦(横浜)では、先発マスクを被って、2年ぶりに虎のエース・メッセンジャーとコンビを組んで勝利に導くなど正妻の座を奪いにいった。

 しかし、現状で捕手に関しては梅野にリードされている。現在の役割は「四番」「捕手」「代打」など多岐にわたっている。

 原口は「チームにプラスになるような働きをしたいです」という。どのポジションでも準備を整えながらカベも乗り越えていく。
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