週刊ベースボールONLINE

オーロラビジョン

楽天・島内宏明 ちょっとおちゃめで頼もしい三番打者/生え抜きの意地

 

終盤戦に入っても元気いっぱい



 力強い打撃で、島内宏明は低迷するチームを鼓舞している。今季は4月19日に右ワキ腹を痛め約2カ月の離脱。全試合出場を果たした昨季ほどのインパクトはなくとも、戦列に復帰後は「不動の三番」として戦い続けている。9月19日まで90試合に出場し打率.286、10本塁打、50打点。試合数は昨季から数字を大きく落としているが、打率は昨季を上回り、打点も自己最多だった昨季の47打点をすでに上回った。

 シーズン後半に存在感を見せている。8月4日から同22日まで16試合連続安打。7月31日から8月22日まで20試合連続出塁もマークした。9月に入っても12日まで打率.414と好調を維持している。「全試合に出ていたらしんどかったと思うけど、けがでリフレッシュしている。もっともっとこの時期に頑張りたい。しんどいですけど、スイングはしっかりできている」。離脱期間もプラスにとらえ、体力的に厳しくなる終盤戦で力を発揮している。

 球場の異様な空気にも、のまれることはない。8月25日の日本ハム戦(札幌ドーム)、1点を追う9回に日本ハム・浦野から同点の右越え7号ソロ。実は直前の8回、日本ハムのルーキー・清宮が勝ち越し弾を放ち、敵地はどよめきのような盛り上がりに包まれていた。その中での同点弾に「すごい敵をつくった感じはありますけど……。申し訳ない感じでしたね」と苦笑い。ちゃめっ気たっぷりのコメントも魅力の生え抜き戦士は、最後まで全力でバットを振り続ける。

写真=BBM
オーロラビジョン

オーロラビジョン

週刊ベースボール各球団担当による、選手にまつわる読み物。

関連情報

新着 野球コラム

アクセス数ランキング

注目数ランキング