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巨人・内海哲也投手 過去の栄光をかなぐり捨てて取り戻しつつある輝き/生え抜きの意地

 

9月20日時点で15試合に登板し、5勝を挙げている巨人内海哲也


 15年目の今季は、紛れもない復活のシーズンとなった。近年は厳しい結果が続いていた内海哲也が、先発ローテーションの一角に返り咲いた。

 7月31日のDeNA戦(横浜)では130球、被安打6の熱投で、2014年以来4年ぶりの完封を達成。今季4勝目を手にし、「もう最高です。もうできないと思っていた。ノーヒットノーランをしたくらいうれしい」と感慨に浸った。36歳の完封は球団史上5人目で、03年の工藤公康(現ソフトバンク監督)以来、15年ぶりの快挙となった。斎藤雅樹投手総合コーチも「手薄な救援陣を救った? そこでしょ。今までだったら代えますよ。よく頑張った。素晴らしい」とねぎらった。

 7度マークした2ケタ勝利も13年以来は遠ざかり、昨季も2勝7敗。今季も春季キャンプを二軍で過ごし、開幕も二軍で迎えた。だが、地道に二軍で結果を残し、今季初先発の5月10日の阪神戦(東京ドーム)では6回途中2失点で初勝利。以降、先発ローテを守り、開幕ローテが崩壊し、リリーフの軸だったS.マシソン、A.カミネロが離脱した投手陣を救う活躍を見せている。

「毎試合、これが最後(のチャンス)という気持ちで投げています。ファームにもいいピッチャーがいる。失敗したら二軍にいかされるという危機感がある。でも絶対に(一軍に)残ってやるという気持ちです」

 生え抜きの大功労者は、過去の栄光をかなぐり捨て、輝きを取り戻しつつある。

写真=BBM
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