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日本ハム・中島卓也 ファウル打ちだけじゃない!努力でつかんだ新たな技術とは?/チームリーダーの2018年

 

選手会長としてもチームを陰ながら支えた中島卓


 今シーズンから選手会長に就任した中島卓也は守備だけでなく、打撃でも奮闘した1年だった。打率は昨年の.208から.261にアップ。内容も変化した。以前はファウルで粘って四球を選ぶというスタイル。安打も逆方向となる左方向が多かった。ただ、今シーズンは中堅から右へ引っ張った打球が増えた。力強く打球を飛ばす。昨季から続けてきた打撃改造が実を結びつつある。

 昨年に続く通算2本目の豪快なアーチでも進化の一端を示した。5月12日のソフトバンク戦。2回一死満塁の場面でバンデンハークのスライダーをヤフオクドームのテラス席も軽々と飛び越えて右翼スタンドまで打球を届かせた。プロ初のグランドスラムに本人は「僕が一番びっくりした」と驚きを隠せなかったが、栗山監督は「コツコツ一生懸命やっていると前に進むことがある」と努力をたたえた。

 昨シーズンの途中からインパクトのタイミングで腰を逆回転させる意識でバットを振る「ツイスト打法」に取り組み始めた。オフの間も継続して形を体に染みこませ、放つ打球の力強さは増してきた。

 堅実で定評のある遊撃守備も健在。故障で一時離脱した期間はあったが、来シーズンの覇権奪回への中心人物であることは間違いない。つなぎもできて、決定打も放てる嫌らしさを身につけた仕事人は「もっと頼られる選手になりたい」と自覚も十分。今オフもチームを引っ張るための準備を進めていく。

写真=BBM
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