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ロッテ・成田翔 サプライズの代表選出をきっかけに飛躍を期す/増した責任感

 

本人も驚く侍ジャパン選出だった成田


 まさにサプライズだった。コロンビアで開催されたU-23ワールドカップから帰国して鴨川秋季キャンプに合流した成田翔に、日米野球日本代表の追加招集がかかった。「信じられないほどびっくりした」との弁は偽らざる思いだろう。2年目だった2017年はプロ初登板から初先発を経験して4試合、12回1/3を投げたが、今季は5試合の登板で4イニングにとどまっていたからだ。

 フル代表抜てきの理由は直前にあったU-23日本代表での活躍にほかならない。今季、ロッテでブルペン調整をした流れで代表でも救援に回り、最終的にはクローザーを務めた。ハイライトはスーパーラウンド(二次リーグ)初戦の韓国戦。1点リードの8回一死一、二塁のピンチでマウンドに上がり、そのまま試合を終わらせる活躍で「今季、二軍ではいろいろな役割をやった。こういうことができないと上で使ってもらえない。重圧に勝てたことが来季につながる」と自信をつかんだ。

 メキシコとの決勝では延長タイブレークで打たれてしまい、悔しさが残ったが、稲葉篤紀監督は「ジャパンを経験して、やっぱり日の丸を背負って戦うのが良かったと感じてくれればいい。その中で何が足りないかをしっかり考えながらやってくれたらうれしい。今後も成長を見守っていきたい」と期待の若手たちに優しい言葉を掛けた。

 そして成田にはすぐそのチャンスが巡ってきた。松永昂大が体調不良で辞退したためロッテからはただ1人の選出。大舞台での経験を飛躍へのステップにするつもりだ。

写真=BBM
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