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西武・多和田真三郎 強力な“守護神”を授かって最多勝へ/増した責任感

 

8月28日の楽天戦(前橋)、勝敗はつかなかったが、印象深い試合だったという多和田


 多和田真三郎は今季最も印象に残る試合を問われると、迷わず8月28日の楽天戦(前橋)を挙げる。5回1/3を8安打5失点、勝敗つかずと自身の結果、内容とも決して良くはなかったが、これまでの人生の中でも最も忘れられない試合の1つとなった。「子どもが生まれたので」。待望の第一子誕生の日が、登板日と重なったのだった。

 愛息と対面すると、活力がみなぎってくるのをはっきりと実感した。「この子のためだったら、何があっても頑張れる」。そして実際、以後、5戦4勝と無敗でリーグ戦を終えることとなった。「本当に力をくれる存在です」。かけがえのない、強力な“守護神”を授かった。

 もう1人、勝利の女神となっているのが、昨年10月に入籍した妻だ。「家族になって、支えるものが増えた。そのことをしっかりと心に留めて、来年(2018年)は頑張りたい」と今季の活躍を誓っていたが大飛躍の1年となった。チームで唯一シーズン通して先発ローテーションを守り切り、16勝5敗で最多勝利投手のタイトルに輝いた。

「結婚して、考え方も含め、自分は大きく変わった」という。

「結婚するまでは負けて帰ると結構落ち込むときもあったのですが、あまり考えなくなりました。自然と切り替わります。さらに子どもができたことで落ち込む暇もないという感じ。本当に助けられています」

 勝ち頭として、来季はエース級の役割を求められることは必至だ。

「来年がまた勝負になってくる」

 愛してやまない家族のためにも、さらなる高みを目指す。

写真=BBM
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