左腕が並ぶ
DeNAの先発陣の中で、即戦力右腕として面白い存在となりそうだ。注目度でいえば、ドラフト1位の上茶谷(東洋大)には劣るかもしれないが、同3位の
大貫晋一(新日鐵住金鹿島)も1年目から先発ローテーションに割って入るだけのポテンシャルを秘める。
静岡・桐陽高から日体大に進むと2年春からリーグ戦に登板。しかし、2年秋に右ヒジを痛めてトミー・ジョン手術を経験した。懸命のリハビリの結果、大学ラストイヤーの4年に復帰を果たすと、手術前は141キロだった球速は、最速148キロをマークするまでに回復していた。
投手としての才能は、新日鐵住金鹿島で大きく飛躍する。2018年春、侍ジャパン社会人代表選考合宿に参加。代表入りはならなかったが、夏の都市対抗1回戦(対日本新薬)で11奪三振の快投を演じた。ムダのないフォームから繰り出される伸びのあるストレートに、鋭く落ちるスプリットは勝負球として機能した。
秋の社会人野球日本選手権では1回戦(対三菱重工
広島)は11奪三振、1失点完投。準々決勝(対日本新薬)でも1失点完投とチームを4強進出に貢献している。
仮契約では「年も年なので、開幕ローテを狙い1年目から活躍したい。ファンにも愛されるような選手になりたいです」と語り、期待に胸をふくらませる。背番号は新日鐵住金鹿島のOBであり、昨年DeNAで現役生活に終止符を打った加賀の「16」に決まった。「先輩を超えられるように努力する」と決意を新たにしている。
写真=BBM