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中日・大野雄大 真のエースへ/新年の誓い

 

0勝に終わった2018年の悔しさを、19年に晴らす


 6年連続Bクラスからの脱却には、この男のフル回転が欠かせない。大野雄大。言葉にも自然と力がこもる。

「与田監督から『170イニングは投げてくれ』と言われたので規定投球回到達、170、180イニングを投げられるようにしたい」

 開幕一軍を逃した今季は4月下旬に初昇格した。しかし、投げても結果を出せずにすぐさま抹消。そのくり返しだった。「何も仕事ができなかった」。直球に勢いがあり、体も万全。それでも勝てなかった。

 なぜか。2018年限りで現役を引退した岩瀬、秋季キャンプから指揮を執る与田監督、阿波野投手コーチから要因を指摘された。「『投げる間がない』『すぐに投げたがるというのが出ている』と言われた。投げていてあまり分からなかったけど、よく考えてみたらそうかなと思った」。

 オフは自らと向き合った。過去の映像を見るほうではない。だが、18年の投球と3年連続で2ケタ勝利をマークした13〜15年の映像を徹底的に比較。本来の輝きを取り戻す手掛かりを探った。さらに、門倉二軍投手コーチから教わった今まで持っていたフォークより握りを深くした「改良型フォーク」の習得にも励み「ウイニングショットをものにできるようにしたい」と意気込む。

 プロで初めて12月中にブルペン入りする前倒し調整にも着手。新たな調整と「門倉式フォーク」をものにできれば、左のエースとして復権できるはずだ。

写真=BBM
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