抜群の長打力を誇るドラフト2位の頓宮。右の大砲として台頭すれば、チームの未来も明るくなる
生え抜き野手は俊足巧打タイプばかり。2010年の本塁打王、T−岡田に加え、昨季、16年ドラフト1位の
吉田正尚が四番に定着したとはいえ、小柄な選手が多く小粒ぞろい。その中で、チーム待望の右の“和製大砲”として期待がかかるのが、今季ドラフト2位で亜大から入団した
頓宮裕真だ。
昨春の東都大学リーグでは5本塁打15打点をマークしてベストナインを受賞し、大学日本代表にも選出。そのジャパンでは四番を務め、同秋もリーグ戦5で本塁打を放つなど長打力は折り紙つき。自身も「売りはバッティング」と自覚し「1年目から2ケタホームランが打てるように、1本でも多く打ってチームに貢献したい」と鼻息は荒い。
チャンスも多く巡ってきそうだ。中学時代から本職は捕手も、
オリックスは打力を評価し内野手として指名。
小谷野栄一が引退し、
中島宏之が自由契約の末に
巨人に移籍と、正三塁手が不在とあってサードへの転向を勧められた頓宮は「試合に出ないと意味がない。三塁は小学生のときに少しやったくらいですが、与えられたポジションでやっていきたい」と意欲を示す。
愛くるしいキャラクターでも人気を呼びそう。1月6日に、亜大そしてオリックスの先輩にあたる
パンチ佐藤にあやかり“パンチパーマ”をかけて翌7日に入寮。「意外といけるなという感じです。もうちょっとクルクルになるかなと思っていましたけど」と笑顔を見せた。
吉田正尚と左右の和製大砲として打線の中軸を担えれば、若返りが急速に進むチームの未来は明るくなる。待望の大型三塁手誕生へ。背番号44への期待は膨らむばかりだ。
写真=BBM