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ソフトバンク・中村晃 球界トップクラスの2人に挑む/初タイトルを狙え!

 

寡黙な中村晃が意識するのは、ヒットマンにふさわしい勲章だ


 2014年に最多安打のタイトルを獲得した中村晃が次なる勲章にロックオンした。首位打者。一昨年は秋山翔吾西武)、昨年はチームメートの柳田悠岐が輝いたヒットマンにとって最高の栄誉でもある。「獲れたらいい。それ(柳田と秋山)ぐらいの打率を残せれば、自分も満足できると思う。頑張りたい」。寡黙な男が言い切った。

「(3割を)3年打っていないので、難しさも感じている」。決して簡単ではないことを誰よりも知っている。レギュラーに定着した13年から3年連続3割をマークしたが、16年からの3年間は3割の壁にはじき返された。昨季は自己最多の14本塁打と長打力が増えながらも高い出塁率は維持。長短兼ね備えた打撃は魅力だ。

 日本一軍団に欠かせない存在であることは異例の契約でも証明した。順調なら今季中に国内FA権の取得資格を満たすが、新たに4年契約を結び、移籍を凍結。「福岡が好き、ホークスというチームが大好きなので、ずっといたいと思った」。8000万円増の2億4000万円プラス出来高で更改し(金額は推定)、4年間は減俸がなく、出来高での獲得金額が翌年の年俸に組み込まれる好条件を勝ち取った。

 大型契約を結んだ途端、成績が下降する選手もいるが、中村晃にはその心配はなさそうだ。長崎での自主トレも徹底的な走り込み。チーム随一の練習量は安定した成績につながっている。「全試合出場にもこだわる。本塁打も昨年以上を打ち、全体的なレベルを上げたい」。視線の先に首位打者がある。

写真=湯浅芳昭
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