2年目の今季、フルシーズンでの活躍を誓う。視線の先にあるのは「盗塁王」のタイトルだ
強固な牙城を崩せるか。2年目を迎える“ハマのスピードスター”
神里和毅には盗塁王の期待が掛かる。
DeNAは
筒香嘉智、
宮崎敏郎、ロペス、
ソトと屈指の強打者がそろうだけに、上位打線のチャンスメークが得点力アップに不可欠だ。「一」番候補に挙げられる25歳が21年ぶり優勝へのキーマンとなる。
1年目の昨季は「七番・右翼」で開幕スタメンをつかみ、激戦区の外野陣に割って入った。50メートル走5秒8の俊足で15盗塁を積み上げたが、8月に右足甲に死球を受けて骨折。そのままシーズンを終えた。打率.251と課題を残したが、武器である足には一定の手応えをつかんだ。契約更改の記者会見では「30盗塁を目指したい。相手の配球、確率的に走りやすいタイミングなどを勉強したら届くと思う」と昨季達しなかった大台を目標に掲げた。
近年のセ・リーグの盗塁事情は30〜35個がタイトル獲得ライン。最大のライバルは
ヤクルトのトリプルスリー男、
山田哲人で、ここ4年で3度の盗塁王を獲得。山田は、昨季33盗塁で失敗はわずかに4と圧倒的な成功率で追随を許さない。
神里の盗塁数増には、まず出塁の数を増やすことがカギとなる。このオフは、古巣・日本生命の先輩である
大島洋平(
中日)らとの自主トレーニングに参加して球界を代表するリードオフマンに学ぶ姿勢だ。「レギュラーを獲るつもりでやる。キャンプからしっかりアピールして、開幕はスタメンで出たい」と見据える。
写真=榎本郁也