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広島・石原慶幸 チームと自分のために巻き返す!/最年長の意地

 



 新井貴浩が現役を退き、石原はチーム最年長となった。「野球選手であるからには試合に出たい。チームとして4連覇、日本一という目標もある。やれることをしっかりやっていきたい」。公私にわたるノルマを自らに課し、固い決意でシーズンに向かう。

 まずは選手として巻き返す。昨季の出場試合は58試合。1年目の2002年を除けば、最も少なかった。107打席も2年目以降最低で、打率.177はプロ最低。一方でジョンソンが先発した全24試合で先発マスクを任され、助っ人左腕の11勝を支えた。キャッチング技術は球界トップクラスで、インサイドワークも健在。まだまだやれる自信はある。精力的に自主トレに取り組み、キャンプ、開幕に備えている。

 チームのためになるなら、何でもやる覚悟はある。年始恒例の護摩行には、同じ守備位置の會澤らを伴った。鹿児島市の最福寺で高さ4メートルの炎に3日連続で対峙(たいじ)し、声を張り上げ経を唱えた。想像を絶する熱さ、痛み、苦しみを共有した。

 自らの立場を脅かすライバルと手を携えるのは、プロの世界では珍しい。それでも、自分が役に立てるならと、迷いなく手を差し伸べる。「もちろん(會澤を)サポートしていく。これまでも話をしながらやってきた」と話す。

 全盛期を過ぎても、石原の闘志は衰えない。正捕手に返り咲くため、できる準備はすべてやる。そして、チームに貢献できることを全力で模索していく。

写真=BBM
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