週刊ベースボールONLINE

オーロラビジョン

ヤクルト・石川雅規投手 大記録への挑戦/最年長の意地

 

一つひとつ勝利を積み上げるのみだ


 若手に負けてはいられない。石川雅規は1月22日で、39歳を迎えた。プロ18年目の今季は、気持ちも新たにポジション確保を狙う。

「年齢を重ねても、実績で飯が食えるほど甘い世界じゃないことは分かっています。与えられたポジションはないと思う。勝負の世界なので、つかみ取るしかない。若い子にも簡単に負けないぞ、と」

 チームには必要なベテランだ。2018年シーズンは22試合に登板し、7勝(6敗)を挙げ、防御率4.88。110回2/3で規定投球回(143回)には届かなかったが、2位躍進に貢献した。それでも、契約更改では2500万円減の年俸9500万円でサインした(金額は推定)。「1年でも長く(現役を)続けたい。そのために、まずは規定投球回クリアを目指したい」と言葉に力を込めた。

 オフシーズンは断食を行うなど、新たな試みも行った。トレーニングでは、「何をするにも大事。下半身のパワーも上半身につなげて、指先につなげられないといけない」と体幹を中心に鍛えてきた。そんな石川の妥協しない姿勢が若手にも刺激を与え、チーム力の底上げにもつながるだろう。

 大きな目標も、原動力となっている。残り37勝に迫った通算200勝だ。15年以来、2ケタ勝利からは遠ざかっているが、達成不可能な数字ではない。「年齢的にも簡単な数字ではないけど、挑戦するのはものすごくモチベーションになる。1勝1勝勝積み重ねていきたい」と意気込む。小さなエースの新たなシーズンが幕を開ける。

写真=BBM
オーロラビジョン

オーロラビジョン

週刊ベースボール各球団担当による、選手にまつわる読み物。

関連情報

新着 野球コラム

アクセス数ランキング

注目数ランキング