
グラウンド内外で存在感を放つ中島卓
選手会長2年目の
中島卓也は昨シーズンとは違う厳しく冷静な目でチームを見ていく。アリゾナキャンプが始まる2日前。固い決意を口にした。
「2月1日から優勝へ向けて始まりますけど、まずは各ポジションで競争。仲良くするのはいいけど、ピリッとした雰囲気でやりたい」
若手中心のチームで和気あいあいとしたムードは強みでもあるが、その反面で空気の緩さを助長しかねない。「どうしても雰囲気的に日本でやるのとアメリカでのキャンプは違う。若い選手も多いので、気づけば言わないといけない。それは昨年感じたことなので」。3年ぶりの日本一奪還へ大事なキャンプ。序盤からつまずかないよう、チームリーダーとして引き締めていくつもりだ。
大先輩のためにも、チームをまとめあげていく責任感がある。20年目を迎えた
田中賢介が今シーズン限りで現役引退する。自身と同じ福岡出身。あこがれであり、夢だった二遊間を組んで2016年には日本一も経験した。「今季は1試合でも多く、賢介さんと二遊間を組みたい」と熱望。再び頂点を極めて尊敬するレジェンドを送り出したいと思っている。
個人としては、遊撃手のレギュラーとしてフル出場することが目標だ。「誰にも譲りたくはない。まずはこのキャンプをケガなく終わりたい」。この2年間はシーズン中に故障にも泣かされた。今シーズンこそグラウンド内外でチームを引っぱり続けて、歓喜の美酒を中心で味わう。
写真=BBM