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DeNA・石田健大 復権を期す新選手会長/リーダーの決意

 

前任の三上朋也のあとを受け、今季より選手会長を務める


 沖縄・宜野湾でのキャンプ第1クールを終え、ラミレス監督は満足そうに口を開いた。「非常にいい練習ができた。10点満点で9点ぐらいあげてもいい」。個人名を挙げて褒めたのは斬り込み隊長の桑原将志や、開幕ローテーション入りを狙う飯塚悟史

 しかし、復活を期す石田健大の足取りも確かだ。「好きなように……じゃないですけど、いい意味で任せてもらってます」とマイペース調整を強調しながら、2月1日のブルペンは同じ左腕の今永昇太と並んで一番乗り。良質でキレのある球を投げ込んでいった。「目指していかないといけない」とこだわりを見せたのは、一昨年から2年連続で務めてきた開幕投手。熱い気持ちを隠さず、強烈に自己主張して見せた。「あの場所は特別。譲る気もないし、僕が引っ張っていかないといけない」。エースの役割を期待された昨季は23試合で3勝7敗、防御率4.97。不本意であったことは言うまでもない。

 先発陣では2年目を迎える東克樹が左ヒジに違和感を訴え、開幕は極めて厳しい状況。ウィーランドもチームを去っただけに、今永、濱口遥大の3人でどれだけ踏ん張れるかがカギになりそうだ。

 昨年は選手の入れ替えが頻繁に行われたが、ラミレス監督は「優勝するために、絶対に必要な選手」とブレることなく背番号14を信頼。リリーフで再生を図ろうとしてくれた親心に、今度は応える番だ。同学年の一般女性と結婚したことを公表し、新たに選手会長にも就任。復権の思いを、現実にする力を蓄えている。
写真=大賀章好
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