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ロッテ・中村奨吾 ミートポイント拡大で打率3割を目指す/レベルアップ宣言

 

中村奨はさらなる打撃向上を誓っている


 中村奨吾には人一倍、向上心がある。昨季はフルイニング出場を果たし、打率.284、8本塁打、57打点、39盗塁とプロ4年目で最高のシーズンになった。だが、5年目を迎える石垣島キャンプではその結果に満足せず、新しい挑戦を始めていた。

「打つポイントが広ければ、それだけ対応ができる。秋山(秋山翔吾西武)さんは体の近くで打っても押し込んでヒットにしている」

 これまで、ヒットにできるミートポイントは自分の「へその前」を起点に、投手方向へ約50センチだった。それ以上、引きつけてしまうと詰まって前に飛ばしにくい。だが、今季は「へその前」から「右足の前」まで約25センチ、打てるポイントを広げるイメージを持つ。単純計算で1.5倍にミートポイントが広がれば、安打になる可能性も高くなる理論だ。秋山の打撃がヒントになった。

 押し込むために。オフには1日4食を摂り続けた。空腹の時間を作らずに、一定時間を置いて食べ続けることで82キロだった体重は88キロにまでパワーアップ。ボールを押し返せるフィジカルの仕上がりも順調だ。昨季は7月途中まで打率3割を維持したが、終盤に失速しない体力をつける意味合いも込められている。

 石垣島キャンプの実戦では、可能な限り、体の近くに引きつけたボールを右方向へ運ぼうという意識が垣間見えた。完成すれば、昨季、届かなかった「3割」の壁も乗り越えられる。背番号8はそう、信じている。

写真=BBM
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