キャンプから着実に結果を残し、評価を上げている谷内
春季キャンプを通じて評価を高めているのが移籍1年目の
谷内亮太だ。昨年12月に
秋吉亮とともに
ヤクルトから交換トレードで加入。これまでの実績から秋吉の名前が報道では先行してきたが、谷内も負けていない。アメリカ・アリゾナキャンプのメンバーに選ばれ、現地でも黙々と練習に打ち込んだ。野球へのマジメで真摯な姿勢、温厚で人望のある人柄ですぐにチームに溶け込んだ。
持っている能力も高いことを実戦で着実に示している。定評のある内野守備は前評判どおり。若手内野手の中に交じっても軽快な動きが目立った。試合の中でも堅実で安心感がある。打撃も魅力。昨年はイースタンリーグで打率.332をマークした。一軍では出場機会が少なく、打撃のイメージは薄いものの、力感のないフォームから状況に応じたバッティングができる職人肌タイプだ。
2月20日に行われた
楽天との練習試合(金武)でも持ち味を発揮した。第1打席は初球を犠打。第2打席は満塁の好機で2点中前適時打。野球センスがあふれたのは第3打席だ。一死一塁の場面で、相手の一塁手はけん制に備えてベースについていた。必然的に大きく空いた一、二塁間を狙って外角球を右前打。第4打席はボール球に手を出さずに四球。つなぎ役としての適性を猛アピールした。
「バントでしっかりつないだり、チャンスでしっかりランナーをかえしたり。小さな積み重ねで少しずつアピールしていきたい」。谷内への期待値は日に日に高まっている。
写真=BBM