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日本ハム・マルティネス 「新たな武器」でV奪回の使者に/助っ人たちのシーズンイン

 

今シーズンも先発ローテの柱の1人として期待される助っ人右腕


 来日2年目のニック・マルティネスへの期待が日増しに高まっている。3月2日のDeNAとのオープン戦(札幌ドーム)で今季初実戦のマウンドを踏んだ。最速150キロをマークしたストレートの球威、スピードともに上々。変化球はカットボールが昨季と大きく違った。左打者の内角により食い込み、曲がり幅も大きく変化。バージョンアップして空振り三振も奪った。

 オフの取り組みの副産物が新たな勝負球の誕生だった。投球フォームを見直し、体重移動の改善に着手。下半身の力をロスなくボールに伝えられるように意識したフォームの習得に挑んだ。その結果、意図はしていなかったが「カットボールの変化量が大きくなったんだ」。新たな武器を手に入れた。

 昨季は10勝をマーク。上沢とともに1年を通して先発陣を支えた。完投能力もあり、総合的なレベルの高さを見せたが、課題は絶対的なウイニングショットがなかったこと。苦しんだ昨季のシーズン終盤は追い込んでもファウルで粘られてアウトにしきれない場面もあった。

 その中で2019年型のカットボールは昨季のウイークポイントを埋められる可能性を秘める。コンディションもすこぶる良好だ。「感触は抜群だった。開幕までに1つずつ精度を上げていきたい」。

 自信もみなぎった今季初実戦は2回1安打無失点で3奪三振。3年ぶりの覇権奪回を目指す先発陣の柱として、今シーズンも頼りになる存在になってくれそうだ。

写真=BBM
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