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ソフトバンク・R.スアレス 先発転向、仕上がりは上々/助っ人たちのシーズンイン

 

ヤクルトとの交流戦ではスアレス兄弟の投げ合いが見たい


 苦境の先発陣に光明をもたらす。リリーフから先発転向に挑戦中のR.スアレス。3月5日のオープン戦・西武戦(ヤフオクドーム)に7回から登板すると、150キロ超の速球と変化球で、途中4連続を含む6三振を奪った。

「コントロールに手応えがあった。変化球を有効活用できたことも大きい」。3イニング目に四球と振り逃げから1点を失ったのが悔やまれたが、工藤公康監督も「球数も投げられたし(60球)、制球も良かった。次も期待したい」と評価。この試合、先発の武田翔太が3回6失点、2番手の中田賢一が3回4失点と崩れた中、結果も残した。

 ベネズエラ出身、メキシカン・リーグを経て2016年にソフトバンク入り。プロ経験の浅い原石が、来日1年目から58試合に登板した。翌17年、ベネズエラ代表としてWBC出場を果たすまでになったが、そこで右ヒジ靱帯を断裂。トミー・ジョン手術を受けて同年を棒に振り、18年に戦列復帰を果たしたところだった。

 外国人枠の関係で常時登録は難しいが、バンデンハーク、ミランダとともに、先発の外国人投手1枠でローテーションする構想。一定の登板間隔を確保できる先発調整は、手術明けの右腕にとってプラスにもなる。オフは走り込みと投げ込みを強化し「より長いイニングを投げられるよう準備してきた」と言う。速球主体から、変化球の比率を上げたスタイル。西武戦でその一端を示した。ヤクルト入りした兄・アルバートと交流戦で投げ合うことも、目標の一つだ。

写真=湯浅芳昭
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