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ソフトバンク・東浜巨 エースへ、芽生えた自覚とみなぎる気迫/待ち遠しかった開幕

 

開幕先発ローテ入りし、4月2日のオリックス戦(京セラドーム)での登板が予定されている東浜


 輝きを取り戻すための新シーズンがまもなく幕を開ける。2017年に最多勝の初タイトルを獲得した東浜巨は昨季、右肩の不調で2カ月超の長期離脱を強いられるなど7勝止まり。「去年かけた迷惑は、しっかり取り戻したい。先頭に立って、強いホークスを引き継いでいきたい」と並々ならぬ決意を語った。

 復活を期す右腕は2ケタ完投を目標に掲げる。「エース(の条件)はイニングと完投数と認識している。勝ちや負けよりは、そこにこだわっていきたい」。昨季、チームは62年ぶりに規定投球回数に到達した投手がいなかった。先発陣の不調はリーグ優勝を逃した一つの要因となり、千賀滉大とともに責任を痛感している。

「ここであと1イニング、もう1人任せてもらえるというところが足りていなかった」。もうワンランク上を目指し、オフは地元沖縄などで自主トレ。「もう若さだけでは押し通せない。体調が悪いとパフォーマンスにも影響が出る。30歳になってからでは遅いので、今のうちから」。栄養士をつけた食事管理もその一環だった。

 順調な調整を進めていたが、キャンプ中に左ワキ腹張りを訴え、プランが狂った。オープン戦初先発、3月13日の巨人戦(ヤフオクドーム)でも3回途中2失点とピリッとせず。それでも「出力が出るようになってきた。下(半身)が使えるようになって、いい方向に向かっている」と前を向いた。開幕前最終登板となった3月26日のホンダ熊本との二軍非公式試合(タマスタ筑後)で6回無失点、被安打1とようやく納得のいく投球ができた。

 開幕投手は千賀に譲ったが、先発の両輪として欠かせない存在。完全復活の19年にする。

写真=湯浅芳昭
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