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DeNA・伊藤光 “2年目”の充実感/待ち遠しかった開幕

 

すっかりチームに溶け込み、若手投手のよき相談役でもある


 ひさびさに味わう充実感なのかもしれない。「本当にいいチームに来たと思っています」と笑みを浮かべたのは伊藤光だ。オリックスから電撃的にトレードで加入したのが昨年7月。「ルーキーのような気持ちで一生懸命やりたい」と裸一貫の決意を見せた。

 2014年にベストナインとゴールデン・グラブ、金子千尋(弌大、現日本ハム)と2人で最優秀バッテリー賞も受賞した実力者。パからセへリーグが変わる事情はあっても、47試合で打率.195、1本塁打、11打点の成績はあまりに不本意なものだった。元同僚の巨人中島裕之に師事した米アリゾナ自主トレから心身を磨き「投手の特徴とか性格も分かってきた」と地に足をつけて臨む新天地の2シーズン目。開幕はレギュラー捕手として迎えられそうだ。

「七番・捕手」。今年1月。ラミレス監督が「現時点で」と条件付きで公表した開幕オーダーに伊藤光の名前はあった。ここ数年は三塁にも挑戦するなどオリックスで出場機会を減らし、若手を重用するチーム方針にも苦しんできた男の再浮上。「気を緩めるつもりはないし、1試合、最後まで試合に出続けたい。誰にもマスクをかぶらせないつもりでやっていきます」と自覚をにじませた。

 規定打席をクリアした13年には打率.285を記録。攻守で輝きを取り戻そうと、オープン戦も打率.417と好調だ。(3月20日時点)「僕は日本シリーズに出たことがないので」と目標も明確。シーズンでも続くであろう戸柱恭孝嶺井博希らとの定位置争いは、総合力で制するつもりだ。
写真=早浪章弘
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