
攻守走で存在感を見せる曽根
6年目の
曽根海成が初めて開幕一軍入りした。昨年7月に
ソフトバンクから
美間優槻とのトレードで加入。昨季は出場11試合にとどまったが、背番号が「59」から「00」に変更された今季は、キャンプから着実にアピール。内外野のバックアップ選手として認められた。
昨オフから精力的に筋力トレーニングに励んできた。ソフトバンクの
今宮健太らとの合同自主トレを通し、打撃も研究した。派手なホームランを打つタイプではないし、アクロバティックな守備を見せるわけでもない。それでも攻守走に堅実な曽根の存在感は、一貫して変わらなかった。
死に物狂いで階段を上ってきた。プロのキャリアは、2013年秋にソフトバンクから育成ドラフト3位で指名されたところからスタートした。なかなか芽が出ず、規定により3年で自由契約に。改めて育成選手としてソフトバンクと再契約し、17年に支配下登録された。それでも一軍出場は2試合にとどまり、
広島移籍後にようやく出番が増え始めた。
「レギュラーを目指す思いは持ち続けている。そういう気持ちを失ったらプロ野球選手は終わりですから」。そう、力を込める。選手層の厚い広島にあってどうしても出番は限られるが、その立場に甘んじるつもりはない。
少ないチャンスをものにしていけば、首脳陣の評価も高まってくるはず。今は目の前の出番に全力を尽くすが、その先の目標をしっかりと見据えている。曽根は階段を上り続ける。
写真=BBM