開幕から好調のチームを引っ張る原動力となっていた巨人の吉川尚輝
本人以上に、チームにとっても無念の離脱となった。開幕からリードオフマンとしてチームを引っ張ってきた吉川尚輝は、開幕前に「一年間一軍にいることが一番大事。試合に出るために、ケガをしないことが目標です」と語っていたが、体は早くも悲鳴を上げてしまった。
正二塁手の座をつかんだ昨季は8月に一塁へのヘッドスライディングで左手を骨折し、残りのシーズンを棒に振った。全試合出場を目指して臨んだ今季は、春季キャンプから打撃が好調。
原辰徳監督はシーズン開幕を前にして「一番・セカンド、吉川として一年間戦っていってもらいたい」と明言。
坂本勇人、新加入の
丸佳浩、四番・
岡本和真のリーグ屈指の強打者たちへとつなぐ重責を与えられた。
開幕から11試合連続で「一番・二塁」で出場し、打率.390と大活躍。チームメートの坂本勇らとリーグの打率トップの座を争い、首位争いを展開するチームの原動力となったが、4月12日に出場選手登録を抹消。原因は春季キャンプでも痛めた腰部の痛みだった。
原監督は試合終盤にベンチに下げ、スタメンを外しても出場登録を抹消せずに回復を待ったが、「(抹消が)いいという判断。早めに帰ってきてもらいたい気持ちと、しっかり治して、というところと非常に半々」と苦渋の決断を下さざるを得なかった。
高い身体能力がゆえに、体にかかる負担は相当なもの。離脱はチームにとっても大きな痛手で、回復と復帰が待たれるが、果たして。
写真=BBM