週刊ベースボールONLINE

オーロラビジョン

西武・増田達至 クローザーにはこだわらない背番号14/守護神たちの序盤戦

 

今季の増田は与えられた役割を全うするだけだ


 西武は開幕前時点で勝ちパターンの継投の7、8、9回は状況や調子の良し悪しによってマーティン、ヒース、増田達至の3投手で回す方針とされていた。だが、昨季クローザーを務めたヒースが開幕戦から調整不足を露呈し、3月30日に早くも登録抹消となる大誤算。さらにマーティンも4月に入り、失点が続くなど盤石さを欠いた中、安定感を見せているのが増田だ。5月7日現在、14試合に登板、3度の回またぎも含め17回を投げ、4セーブ、3ホールド、4失点、防御率2.12を誇る。

 好調の要因は昨年の秋季キャンプからの取り組みだ。小野和義投手コーチと過去の好調時の映像を見返し、フォーム修正に着手。春季キャンプでも引き続き取り組んだことで、「下半身を先にしっかりと地面に着いて、その勢いできれいに体が回る」という自身が理想とし続けている形で投げることができている。

 2016、17年と守護神を務めたが、昨季は不振から二軍落ちも経験した。再びの抑え定着に期待が高まるが、「今年はそこまでこだわりはない」と表情は涼しい。

「セーブ、ホールドなどの数字は気にせず、任されたところをしっかりやるというのが今年の目標。去年、本当に悔しい思いをしたので、まずは自分が信頼を得て、自分の立ち位置が確立された先についてくるのがセーブ、ホールドであればうれしいことですね」

 失った信頼を取り戻すため、逃した日本一を手中に収めるため、「すべてキャリアハイを目指します」。ますますの進化を誓う。

写真=BBM
オーロラビジョン

オーロラビジョン

週刊ベースボール各球団担当による、選手にまつわる読み物。

関連情報

新着 野球コラム

アクセス数ランキング

注目数ランキング