週刊ベースボールONLINE

オーロラビジョン

オリックス・増井浩俊 初のタイトルへギアを上げる/守護神たちの序盤戦

 

セーブ失敗は3度あるも、いまだ黒星はゼロ。5試合連続無失点中と安定感を取り戻している


 決して順調な幕開けではなかった。

 開幕2戦目の日本ハム戦(3月30日・札幌ドーム)でつまずいた。今季初登板は2点リードの9回。簡単に二死を奪ったが連打と四球で満塁とすると、中田に同点の中前2点打を浴び、チームは引き分けに。さらに4月7日の楽天戦(京セラドーム)の9回では3点のリードを守れず、引き分けに終わった。

救援での3失点は日本ハム時代の16年4月以来で、移籍後初の乱調だった。

 それでも守護神は気持ちを切り替えた。

「初登板で失点、セーブ失敗して嫌なスタートになった。でも引きずることなくできているので悪い状態ではない」

 5月7 日時点で12試合に登板して8セーブ。防御率は4.50だが、黒星はない。直球は150キロを超え、落差のあるフォークも健在。12イニングで17奪三振と球威は十分だ。

 4月19日の楽天戦(楽天生命パーク)ではプロ通算150セーブを達成。日本ハムで100セーブ、オリックスで40セーブを挙げて、史上14人目の偉業となった。

 プロ10年目のシーズン。年間50試合以上の登板は7度を数え、セットアッパーや先発でも起用された。34歳のベテランは「抑えで大事にしているのはいつでも全力でパフォーマンスすること」。今春キャンプでは「例年トレーナー室に数回は行くのですが、今年は行かなかった。体のケアがうまくなっているのかな」と充実ぶりを口にした。

 序盤で失敗した分、目標である初のセーブ王獲得に向けてギアを上げていく。

写真=佐藤真一
オーロラビジョン

オーロラビジョン

週刊ベースボール各球団担当による、選手にまつわる読み物。

関連情報

新着 野球コラム

アクセス数ランキング

注目数ランキング