右ヒジ違和感で4月28日から三軍に合流した巨人のR.クック
手痛い離脱だ。メジャー通算236試合登板15勝17セーブのR.クックは、昨季、計20敗を献上したリリーフ陣の救世主として、1年1億4000万円(推定)で加入した。開幕からここまで8試合に登板し、0勝1敗6セーブ、防御率3.38。今季は勝ちパターンが流動的で、開幕直後は多くの投手が僅差のリード時に出番を与えられてテストが行われたが、その中にあって
宮本和知投手総合コーチは「今年の勝利の方程式はどこからでもクックに渡せる。3〜4車線から最後はクック」と9のクックだけは開幕当初から固定。首脳陣も厚い信頼を寄せていた。
4月17日の
広島戦(熊本)では2点リードの9回に6番手で登板するも、途中出場の
石原慶幸の中前適時打などで逆転を許し、3失点で来日初黒星。本人は「ボール自体は悪くなかったが、もう少しコーナーに投げるべきだった」と猛省したが、6試合目での初失点に、宮本コーチも「今までしっかり抑えてくれていた。こういうときもあると切り替えていくしかない。クックは責められない」と擁護した。
事実、同22日の
阪神戦(甲子園)では9回を無失点に封じ、6セーブ目。調子を取り戻したかにみえたのだが……。23日の
ヤクルト戦(神宮)を前に、急きょ出場選手登録を抹消。球団からは右ヒジの違和感と発表された。以降、セーブシチュエーションで9回のマウンドに立ったのは
野上亮磨だけだが、この時まで主に8回を任されるなど無失点投球を続けている
中川皓太の名前も代役候補に挙がる。
ここまで大量得点での勝利も多く、クローザーが求められる場面は少ないが、いずれにしろ、クック突然の離脱はチームにとって痛手であることは間違いない。
写真=BBM