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西武・源田壮亮 遊撃で発揮する唯一無二の存在感/守備職人のプライド

 

昨年、初めてゴールデン・グラブ賞を獲得。その好守は誰もが認める


 4月14日、チームに衝撃が走った。前日、右手首に死球を受けた不動の遊撃レギュラーの欠場が決まったのだ。プロ入りした2017年から史上初の新人開幕戦から299試合連続フルイニング出場を続けてきた男を欠いて戦うことに――。源田壮亮がチームに加入してからここまで、どれだけたくさんの好守にチームが救われてきたことか。幸いにも、2試合の欠場で済んだが、抜けてみるとあらためてその存在の大きさを痛感した人は少なくない。

 特に投手陣は、「ゲンがいてくれるから、安心して打たせることができる」と全幅の信頼を置いているだけに、その投球を左右するほど影響力のある選手だと言っても過言ではない。ファンも含め西武を見ている者にとっては“当たり前”になっていた背番号6のポジショニング、捕球、送球、そのすべての技術の高さが再確認された。

 さらなる名手へと成長するための現時点での課題を馬場敏史作戦兼内野守備・走塁コーチに尋ねると「ないですよ! このままで大丈夫。源田クラスになると、もしミスを犯すことがあれば、判断ミスだけ。エラーの数より、ファイインプレーのほうがはるかに多い。しかも、どんな難しい球でも何気なくさばいてくれますし、彼こそ、本当のプロですね」と太鼓判を押す。

 ただ、唯一心配事を挙げるとすれば、「ケガ」だと同コーチ。「毎年、『源田がダメになったら大変』と懸念していたのが、今年出てしまった。あれだけの選手の替えはいない」。誰もが認める西武の守備職人は、もはや唯一無二の存在だ。

写真=BBM
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