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巨人・増田大輝内野手 地元に残した家族のためにも/守備職人のプライド

 

堅実な守備と、思い切りの良い打撃、そして俊足で、デビュー以降一軍に欠かせない戦力となりつつある巨人増田大輝


 夢にまで見た一軍の舞台だ。育成出身のプロ4年目、増田大輝は25歳と若いが、どこか“いぶし銀”の雰囲気を醸し出している。

 4月23日のヤクルト戦(神宮)では8回に代走で出場し、9回二死一、二塁で迎えたプロ初打席で、田川賢吾のフォークを左前へ。適時打で初打点も記録し、「自分の役割を果たそうということだけ考えています」と笑顔を見せた。

 徳島・小松島高から近大へ進学も2年時の5月に中退。その後は地元・徳島の建設会社でとび職に就いた。半年が経った2013年秋、周囲の勧めで四国ILの徳島で野球を再開。独立リーグ選抜に入るなど注目され、15年10月の育成ドラフトで1位指名を受けて巨人に入団した。

 17年7月に支配下登録され、今季は二軍でレギュラーをつかみ、イースタン・リーグで打率.351、 13盗塁、出塁率は.500を記録。4月17日に念願の一軍初昇格を勝ち取り、同日の阪神戦(甲子園)で8回から遊撃守備に就き、プロ初出場。左翼・亀井善行との本塁への中継プレーで走者を刺すなど持ち前の守備力を発揮し原辰徳監督からは「迷いのないというか竹を割ったような。素晴らしいプレーです。初めて一軍でプレーしたとは思えない」と絶賛された。

 プロ入り前の15年2月に結婚した夫人と3歳の長男を徳島に残している。初安打の記念球は家族の待望だ。「やっと自信を持って渡せる。家族をしっかりと養えるようになりたい」と胸に誓っている。

写真=BBM
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