週刊ベースボールONLINE

オーロラビジョン

DeNA・柴田竜拓 守備固めだけでは終わらない/守備職人のプライド

 

軽快な内野守備は誰もが認めるところ。打撃でアピールしてスタメン出場を増やしたい


 堅実な仕事ぶりはすっかり、DeNAに欠かせなくなった。緊張から解放され、勝利のハイタッチに加わる。柴田竜拓がひと息つける瞬間だ。「取れるアウトをしっかり取る。今の立場では何よりも大事なことなので」。攻撃力を押し出すチームカラー。出番は特にリード時、ソトらに代わって二塁へ入ることが多い。

「試合の流れとか雰囲気を感じて、そこに自分が入ることをイメージしながら準備します」。代打やリリーフとはまた違う緊張感。アウトにするのが当然で、1つのミスがモロに評価を落とすポジションだ。ここまで23試合に出場し、失策は0。守備位置では二塁17試合、三塁1試合、遊撃2試合と、ラミレス監督の幅広い要求に応えている。

「守備固めでいいと思ったことは1度もありません。チームに貢献することは大切ですけど、レギュラーとしてバリバリやること。そこにやりがいを感じられるようにならないと……」。課題は明らかで、打率.130にどどまっている打力の向上だ。

 自己最多の113試合に出場した昨年は、追い込まれてからの粘り強さで投手を消耗させただけに「相手に嫌だと思わせること。球数を投げさせたり、主軸に(マークを)集中させないようにしたい」と力を込めた。

 持ち場とする二遊間は激戦区。ソトや大和、新加入の中井大介らに加え、チーム日本人野手最年長の石川雄洋も意地を見せ始めた。「現状をしっかりと受け止めて」と謙虚さも失わないプロ4年目。重要局面を任されるだけでは、もう満足しない。
写真=早浪章弘
オーロラビジョン

オーロラビジョン

週刊ベースボール各球団担当による、選手にまつわる読み物。

関連情報

新着 野球コラム

アクセス数ランキング

注目数ランキング