
今季は守りでも打撃でも成長を見せている梅野。2年連続のゴールデン・グラブ賞を狙っていく
センターライン固定が必須条件のチームにあって、捕手のポジションは固まった。開幕からマスクをかぶり続ける
梅野隆太郎のことだ。
3年連続開幕スタメンに起用され女房役を演じてきた。「ピッチャーとのコミュニケーションを大事にしている」と投手陣からの信頼も厚く貫録さえ感じさせる。
4月2日の
巨人戦(東京ドーム)では左足薬指骨折に見舞われたが、そのケガをまったく感じさせず、持ち味でもある打撃でも打率で上位に名を連ねる。
4月9日の
DeNA戦(甲子園)では、
阪神の捕手で初のサイクル安打を達成。「打てる捕手」として確実に認知されつつある。
しかし、梅野自身は「それが自分の役割と思っている」と強調するように、特に「守りの要」としての働きにウエートを置いている。
昨季132試合出場は、2010年、
城島健司以来の先発100試合以上の出場だった。盗塁阻止率.320の好成績で初のゴールデン・グラブ賞にも輝いた。
チーム12連戦スタートになった4月27日からの
中日戦(ナゴヤドーム)は、主軸の
ビシエド封じでカード勝ち越しに貢献した。配球面でも成長ぶりを見せつける。
「今年は去年の数字を上回って(盗塁阻止率)1位を目指したいです。そのためにベストを尽くしたい」
2年連続ゴールデン・グラブ賞も視野に入れつつ、選手会長でもある梅野は「責任をもって臨みたい」とその座を死守しながらチームをリードする。