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日本ハム・大田泰示 覚醒した恐怖の二番打者/序盤戦MVP

 

今シーズンも攻撃型二番として存在感を発揮している大田


 5月11日の西武戦(札幌ドーム)でチームに半月ぶりの連勝をもたらしたのは大田泰示だった。3回に先制適時二塁打を放つと5回には6号2ラン。力強い打撃で攻撃をけん引したように、5月15日現在で打率.317、8本塁打、30打点とチーム内の3冠王。覚醒した「恐怖の二番打者」として他球団の脅威となっている。

 つまずいたのは開幕3連戦だけだった。全試合で無安打に終わり、札幌ドームの三塁側ベンチでは悔しさからバットをベンチにたたきつける姿もあった。オープン戦でも打率.342、5本塁打と打ちまくった。自分自身にも期待しながら臨んだ新シーズンの出足は悪かったが、つかんでいた手応えが正しかったことは開幕4戦目以降の成績が物語っている。

 巨人から移籍して3年目となる。1年目の2016年にキャリアハイの15本塁打を放った。「パワーは十分あることが分かった」と広い札幌ドームでもきっちりととらえればスタンドに入る確信が持てた。だからこそ、力んでミートポイント、バット軌道がずれないようにリラックス状態から振り抜くことを心がけたことでポテンシャルが一気に開花した。

 栗山監督からはこの活躍ぶりを「これが普通なんだ」と言われている。裏を返せば、もっと爆発的な数字を残せるということ。昨季も前半戦は好調だったが、左手甲に死球を受けて戦線離脱を余儀なくされた。ケガさえなければ今季はシーズンを通して打線を引っぱってくれるはずだ。

写真=BBM
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