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オリックス・山本由伸 進化する若き“剛腕”/わがチームの速球王

 

150キロ超の速球に加え、カーブも交える緩急自在の投球で打者を翻ろう。先発再転向した今季、抜群の安定感を見せている


 昨年以上の球威で打者を圧倒している。

 昨季は救援だった山本由伸投手は今季から先発に再転向。1イニングから長いイニングを投げる役割に変わっても、球速はむしろ速くなった。6月3日までの8度の先発で、直球の最速は毎試合152キロ以上で、終盤になっても150キロ超を連発する。

 4月25日のソフトバンク戦(ヤフオクドーム)の初回には自己最速を1キロ更新する156キロを記録した。

「リリーフのときよりも力感なく投げることができています。1イニングだと力で投げてしまう。どうしても1点差とかが多くなってヒットを1本打たれると流れが変わってしまうので」と好調の理由を説明する。

 剛速球に加えて100キロや120キロ台のカーブを投げ分け、防御率1.38はリーグトップ、被打率.165はリーグトップだ。

 ただ、打線が右腕を援護できず、58回2/3を投げた間の援護点は10点。好投を続けながら勝ち星に恵まれず3勝(2敗)どまり。それでも「(勝敗は)気にしていません。打者の方に助けてもらうことは必ずある」と頼もしい。

 5月16日のロッテ戦(ZOZOマリン)での先発後、出場選手登録を抹消。疲労を考慮されて先発登板を一度、飛ばすことになった。

「これから夏場にかけて暑くなって疲れが出てくる。体にくるので今のうちに残さないようにしたい。自分にとってチャンスにしたい」

 若き剛腕が進化した速球でチームを支えていく。

写真=佐藤真一
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