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オリックス・成瀬善久 経験を力に変えて/交流戦のキーマン

 

巧みな投球術で打者を翻ろう。セの強打者たちも“技”で牛耳る


 交流戦前に先発ローテ入りにこぎつけた。

 今季、そして移籍後初先発となった5月4日のソフトバンク戦(ヤフオクドーム)では2回4失点でKOされ二軍降格。ファームで立て直し臨んだ2度目の先発の同25日の楽天戦(楽天生命パーク)で5回2/3を1失点と粘りの投球を見せて先発ローテの一員に。最速は132キロながらコーナーを突き「コントロールできていた。納得できないところもあったがトータルではよかった」と持ち味を発揮した。

 ロッテで通算90勝を挙げたが、2015年にFA移籍したヤクルトでは苦しんだ。1年目は14試合の先発で3勝8敗と不振。2年目の中盤から中継ぎに配置転換され、3年目はケガもあり未勝利に終わると、4年目は一軍での登板がなくオフに戦力外通告を受けた。「思った球が投げられなかった。直球が走っていなかったので変化球が多くなって打たれていた」とヤクルト時代を悔しがった。

 苦い記憶が多い古巣には「4年間チームの力になれなかったのは事実。申し訳ないと思う」と本音を口にする。しかし、今はオリックスの一員としてセ・リーグで戦った経験を生かせる立場だ。

 昨季、チームは交流戦でパ・リーグトップ、12球団では2位と好調だった。ロッテ時代に西村徳文監督の下で日本一に上り詰めた姿を見せ、今季も交流戦で勢いをもたらしたい。

写真=BBM
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