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ヤクルト・石山泰稚 負の流れを断ち切って/負傷組の現状

 

本来いるべき場所に戻った


 頼れる男が帰ってきた。5月6日に上半身のコンディション不良で出場選手登録を外れていた石山泰稚が、6月2日に一軍復帰。同日のDeNA戦(横浜)の8回に3番手として登板し、1回2安打1失点だったが、直球の最速は151キロを計測し、復活を印象づけた。

「体の状態は問題なかったです。みんなが苦しんでいるときにいられなかった。一日一日切り替えていたので、僕もそれに乗せられました」

 まさかの離脱だった。開幕から抑えを務めていた石山が登録を抹消されることになったとき、田畑一也投手コーチは「みんなでカバーしていくしかない」と力を結集することを呼びかけた。昨季71試合に登板し、3勝2敗でセ・リーグ2位の35セーブを挙げ、防御率2.08の好成績を残し、チームの躍進に貢献した右腕の穴は小さくはなかった。

 代役は高卒3年目の梅野雄吾が務め、守護神の帰還を待った。その間、チームは1970年に自軍が作ったセ・リーグのワースト記録に並ぶ、49年ぶりの16連敗。長く暗いトンネルだったが、石山が復帰した日に連敗もストップしたように、その存在感が負の流れを断ち切ったとも言える。

 セットアッパーのポジションを経て、本来のクローザーに戻った。「負けないように頑張りたい」と意気込む石山。逆襲に向け、チームの大事なピースとなる。

写真=BBM
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