週刊ベースボールONLINE

オーロラビジョン

中日・又吉克樹 キレを増すサイド右腕/夏男の季節

 

沖縄生まれの又吉克樹。暑さが調子を押し上げる


 うだるような暑さのもと、夏を歓迎するように心地よさげに汗をぬぐった。開幕から1カ月あまりは一軍にいたが、5月11日に二軍落ち。ファームで懸命に右腕を振り続けている又吉克樹は、「夏は良いんですよね。体にキレが出るんです」とうなずいた。

 沖縄の血が騒ぐわけではないだろうが、夏に強い男だ。7月、8月の成績はプロ入りしてから99試合に登板し9勝7敗1セーブ、防御率2.06の数字を残している。春先から上昇曲線を描くのがこれまでのパターン。当然、失地回復に燃えている。

 3年前に先輩、吉見から教わったことを守っている。「夏場に投げられるように、想定して4月から練習しなさい」。その言葉を胸に、あえて強めのダッシュを増やしたりし、「(教えが)生きるようにやっている」と言う。

 今年は「1イニング目は良くても2イニング目がダメ。いい投球が続かない」と悔しがる。コンディショニング、そして投げるボール自体については、昨年よりも良いと自負している。現在はイニング間の使い方などに創意工夫をこらしている最中である。

「今は苦しい時期だと思う」。ウエスタン・リーグではやはり格の違いか、好成績を残している。あとは本来の主戦場である一軍での結果が欲しい。「7、8、9月で13試合ずつ投げれば39試合。今が11試合なので50に届く。7月には戻りたい」。2014年の入団から5年連続で40試合以上に登板し、“JAPAN”のユニフォームに袖を通したこともある右腕。復活が待たれる。

写真=BBM
オーロラビジョン

オーロラビジョン

週刊ベースボール各球団担当による、選手にまつわる読み物。

関連情報

新着 野球コラム

アクセス数ランキング

注目数ランキング