チームの調子がよくても悪くても、打線が活発でもそうでなくても、大瀬良大地のやることは変わらない。相手を抑えること。しかも並の抑え方ではない。圧倒的に抑え込み、チームを勝利に導くことだ。
「クオリティー・スタート(QS)は気にしていないですね」と話す。先発として合格点とされる6回自責3以内の「クオリティー・スタート」ではなく、目指すのは7回自責2以内の「ハイ・クオリティー・スタート(HQS)」。エースとしての仕事を自らに課す。
高いノルマをたんたんとクリアしてきた。交流戦終了までクオリティー・スタートは11度、ハイ・クオリティー・スタートは7度。4月25日
中日戦(マツダ
広島)では5年ぶりの完封勝利も収めた。5月8日(ナゴヤドーム)、22日(マツダ広島)の同カードでも完投勝ちしており、昨年チームが苦手にした中日から3勝を挙げた。
打ち込まれる試合もあった。6月19日
ロッテ戦(マツダ広島)でプロワーストの4本塁打を浴び、4敗目を喫した。次戦の同28日
DeNA戦(横浜)ではプロワーストの12安打を浴び、ホームランも3発食らった。ダメージは大きかったが、打たれて落ち込むという発想はない。なぜ、打たれたか、理屈を徹底的に追究し、次の登板に生かすのが大瀬良流だ。
後半戦も先発ローテーションは大瀬良を軸に組まれる見込み。もちろん、フル回転の活躍が期待される。厳しいペナント争いが予想される中、大黒柱としてチームを支えていく。
写真=BBM