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巨人・中川皓太投手 リリーフ陣を支える急成長左腕/前半戦MVP

 

球宴までに40試合に登板しブルペンを支える巨人中川皓太


 ここまでの大躍進は、本人ですら予想していなかったのではないか。新クローザーとして、2015年ドラフト7位の中川皓太が4年目での覚醒を遂げた。

 今季は7月10日時点で、すでに自己最多の40試合に登板し、3勝1敗13セーブ10ホールド、防御率1.52と抜群の安定感を誇り、今やブルペンの欠くことのできない大きな柱となった。

「下の位置から、なんとか少しずつ信頼を勝ち得て、と思っていたので、うまく行き過ぎて自分でもビックリしています」

 昨季は中継ぎで30試合に登板し、防御率 5.02。今春のキャンプも多くの時間を二軍で過ごしたが、今年はひと味違った。オープン戦の途中で一軍に昇格すると、3試合4イニングを無失点に抑え、開幕一軍メンバーに滑り込んだ。

 進化のキッカケの1つが、左腕の角度だ。「あのまま変えずにいたら、こうはなっていなかったかもしれない。アドバイスをくれた方に感謝したい」。昨夏、右サイドスローの田原誠次と、経験豊富な阿部慎之助からアドバイスをもらい、上手投げを左ヒジを下げるスリークオーターに変えた。球威が向上し、オフの間に精度を高めた。

 迎えた今季は開幕から16試合連続無失点をマーク。原辰徳監督も「皓太もだいぶ落ち着きが出てきた感じはありますね」と信頼を置く。「今までは負け試合が大半だったので、何としても今の立場を守りたいです」と中川。急成長を遂げた左腕が、近年の課題と言われているリリーフ陣を支える。

写真=BBM
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