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DeNA・今永昇太 14試合でQS11試合の安定感/前半戦のMVP

 

順調にいけば2年ぶりの2ケタ勝利クリアは間違いないだろう


 文句の付けようがない働きぶりと言えるだろう。4年目で初の開幕投手を任された今永昇太は、先発ローテーションを守り続けて前半戦で8勝をマークした。監督推薦で自身初のオールスター出場も果たした。

 今永は勝利数、防御率、奪三振でリーグトップを争う成績を残しており、投球内容も特出している。開幕から全14試合で5回以上を投げ、先発の指標となるクオリティースタート(6回以上、自責点3以下)は11試合を占める。「目標としている投手」と語るソフトバンク千賀滉大や昨季最多勝の広島大瀬良大地に2度勝つなど、苦戦が予想されたゲームで白星をもたらしている。

 昨季のスランプを完全に払拭した今永は「ダメな時でも頭の中を冷静にして、今の自分の体がどうなっているかを把握できることが良い成績につながっていると思う」と言う。今季は試合の中で「軸足の土を3センチ掘った」「骨で投げる感覚にした」など体の使い方に関する修正ポイントを口にすることが増えた。そうした引き出しの多さが崩れない投球を生んでいる。

「若い選手の示しになるよう、常に先頭で引っ張りたい」と息巻く今永だが、ラミレス監督は後半戦に向けて球数や投球イニングを抑える考えも示した。「一番大事なことは、ケガせず良い状態でシーズン最後までいてもらうこと」とは、最大級の信頼の証しだ。

写真=井田新輔
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