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日本ハム・中田 翔 逆転優勝はあきらめない!キャプテンの決意/後半戦のキーマン

 

打線の要として中田に懸かる期待は大きい


 中田翔が悔しさを露わにした試合があった。6月4日のヤクルト戦(札幌ドーム)。2本塁打を放って勝利に貢献した試合後に「1打席目がすべて。今日負けていたら自分の責任だった」と話した。1打席目は絶好のチャンスで凡退。その後に2打席連続アーチで「ミス」を取り返したが、打点にこだわるキャプテンは納得しなかった。

 前半戦で8度の勝利打点はチームトップだが、得点圏打率は昨季の3割ちょうどから.209と低迷した。60打点もチームトップだが、逃した得点機を考慮すると、もっと高い数字を望めた。つまりチームの勝利数ももっと上積みできた可能性があった。得点圏に走者を置いた場面での打席数は、規定打席到達者の中で中田と近藤だけが100打席以上。近藤の得点圏打率は.313と勝負強さを発揮しただけに、中田が好機で決め切れれば、後半戦の得点力は増すはずだ。

 前半戦は19本塁打をマークし、4年ぶり2度目の30本到達も視野に入っている。そのうち2本はグランドスラムだが、残り17本は走者なしの場面で8本、一塁の場面で9本。複数走者がいる場面での効果的なアーチ量産も後半戦は望みたいところ。ここまで欠場した試合はわずかに1試合。精神的支柱として若手中心のチームを引っ張っているキャプテンの口癖は「個人的なことはどうでもいい。チームが勝てばいい」。中田の決定力なくして、日本ハムの逆転優勝はない。

写真=BBM
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