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西武・秋山翔吾 連覇へのカギ握る強力打線の“斬り込み隊長”/後半戦のキーマン

 

今季は7月22日現在、打率.315、出塁率.408をマークする秋山


 7月22日現在のチーム成績を見ると453得点、打率.258はいずれもリーグトップ、424失点、防御率4.27はいずれもリーグワーストだ。最大の課題である投手陣の安定感上昇に期待しながらも、やはり、後半戦も得意とする“打ち勝つ”野球で首位奪還を目指すことになるだろう。

 となると、キーマンは秋山翔吾だ。3、4月は打率.232と、大不振に苦しんだ。ところが、5月に入り一気に調子を上げると、打率.402、41安打、9本塁打の好成績で月間MVPに輝いた。チームにとっても5月17日から背番号55が一番に座ったことで、自慢の打線がさらに活性化。初回からチャンスを作り、相手先発にプレッシャーをかけて戦える試合が増えた。

 特に象徴的だったのが、6月29日オリックス戦(メットライフ)だ。前日、完封負けを喫した上、相手先発は防御率2点台の榊原翼、さらに初対戦とマイナス要素も少なくなかった。その中で初回、先頭打者安打で出塁し、勢いをつけると、二番・源田壮亮、三番・外崎修汰が続き2点を先制。重苦しいムードを一蹴した。辻発彦監督も「そんなに点が取れる投手ではない中で、先頭の秋山が打つとチームに勇気を与えてくれる」と殊勲者として称えた。

 首位・ソフトバンクとのゲーム差は4.5。巻き返しのためには、この“斬り込み隊長”の存在は欠かせない。そして、過去4年で3度の打率3割超えを記録した秋山は、まさに球界一の適役だ。

 今季も、気付けば打率3位、安打数1位に座る。間違いなく優勝のカギを握る存在だ。

写真=BBM
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