好調のチームにも課題はある。昨季に続き、やはり中継ぎの不安定さが敗戦につながる試合も少なくない。遅れてきたブルペンの大黒柱S.マシソンには、救世主として期待がかかる。
チームは昨季、リリーフ陣だけで20敗。今季も7月17日時点でリリーフ陣が12の黒星を喫している。急成長しクローザーも任される4年目左腕の
中川皓太以外、終盤の投手起用は流動的なままだ。後半戦のカギを握る救援陣再建は、マシソンの右腕に懸かっている。
昨年8月に左ヒザのクリーニング手術を受け、そのリハビリ中には感染症にも苦しまされた。3月1日に来日し、6月6日の
楽天戦(楽天生命パーク)でようやく今季初登板を果たしたばかり。本人も「ファンの声援も耳に入ってきたし、ちょっとたかぶるものがあった」と語るなど、昨年7月26日以来の復帰マウンドにファンからは大喝采が起こった。
しかし、同18日の
オリックス戦(東京ドーム)の8回に登板した際に右内転筋の軽い肉離れを発症し、再び出場選手登録を抹消。幸い長期離脱とはならず、完全復活を期して7月6日に再登録された。
同8日の
阪神戦(甲子園)では1点リードの9回を無失点に抑え、NPB通算400試合登板を今季初セーブで飾り、「今年のひそかな目標でもありました。勝ちに貢献できたのはうれしい」と喜んだ。10試合登板でいまだ失点ゼロ。ジャイアンツ在籍8年目の剛腕助っ人が、ブルペンを支えていく。
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